石井美保先生受賞!

本分野教員の石井美保准教授が日本学術振興会賞の受賞者として決定されました!日本学術振興会のホームページによると受賞理由は以下の通りです。

「西アフリカと南インドにおける呪術・宗教実践に関する現代民族誌研究」
(An Anthropological Study of Magico-Religious Practices in West Africa and South India)

石井美保氏は、西アフリカと南インドにおける長期間にわたるフィールドワーク研究を通じて、現地社会の呪術・宗教実践と近代西欧的な論理や諸制度が相互に浸透しあう独自の生活世界が創造されていく過程を明らかにした。石井氏は、地域社会のミクロなポリティクスと呪術・宗教実践の複雑かつ不可分な関係性を明らかにしたのみならず、大規模開発や環境運動といった現代的な文脈においても、新たな状況に応じてその形態や関係性を刷新しつつ、呪術・宗教実践が核心的な役割を果たしていることを明らかにしたが、このことは学界への大きな貢献である。この結論はまた、非西欧社会の呪術・宗教実践を近代化論や抵抗論に還元して理解しようとしてきた従来の研究に対する鋭い批判を含んでいる。
石井氏の研究は、現代世界を対象とする人文科学的研究としての広いパースペクティヴに基づく新たな文化人類学の方向性を提示するものであり、今後の展開が期待される。

石井先生受賞おめでとうございます!

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